旬の生果
小布施の初夏を彩る果実です。カリウム、鉄分、カロチン等ミネラルやビタミン類に富み、健康と美容に最適です。主な品種は「佐藤錦」「紅秀峰」です。最近は酸っぱい酸果桜桃を原料とした「チェリーキッス」を、町独自で振興し、7月町内の洋菓子屋さんなどで、ジャム・ケーキ・ジェラード等で販売されています。
甘酸っぱくてジューシーなすももは、プラム(日本すもも)とプルーン(西洋すもも)に分かれ、7月上旬から9月下旬まで多品種がシリーズ化されています。プラムは「大石早生」「紅りょうぜん」から「ソルダム」「貴陽」へ、そして「太陽」「秋姫」と続きます。
プルーンは「アーリーリバー」「サンタス」「トレジディ」「シュガー」「グランドプライス」「くらしま早生」「スコウ」「スタンレー」など当地域は日本有数の生産地となっています。プラムには便秘解消に役立つソルビトールが、プルーンにはミネラルやβカロチンが多く、食物繊維は果実中トップクラスの健康食品です。生食にも適した品目です。
7月中旬から「たまき」、8月上旬から「あかつき」「川中島白鳳」「なつっこ」が収穫されます。8月下旬から「川中島白桃」「黄金桃」が収穫され、そして9月上旬の「だて白桃」へと継続しています。
ネクタリンは果皮に毛の無いももで、長野県が全国の70%を占めており、7月中旬から「メイグランド」「サマークリスタル」が収穫されます。8月下旬から「フレーバートップ」「ファンタジア」、また外観はネクタリンで中身が桃という新品種「小布施ピーチ」も最近栽培され始めました。
小布施町を含むJA須高地域は県下一の産地で、特に「巨峰」は生産量が日本一です。
9月上旬から出始め、全体のピークは10月上旬です。最近は果皮の色、種の有無、皮ごと食べられるかなど果実類の中でも最も品種の多様化が進んでいます。9月中旬がピークの「ナガノパープル」は長野県オリジナル品種で、甘味が強く、果汁も多く、種無しで皮ごと食べられる超優良品種です。また、黄緑色で糖度が高く、種無しの「シャインマスカット」もブレイク中です。ぶどうの糖分は果糖とぶどう糖で、体内ですばやくエネルギーに変わるため、夏バテ解消に効果的です。
農地の40%がりんご園で、町の花も「りんご」という王国です。8月下旬の「つがる」からりんご3兄弟と言われる「秋映」「シナノスイート」「シナノゴールド」へ、さらに蜜入りしやすく甘味が強く、貯蔵性にも優れ、最大の生産量を誇る「ふじ」まで多様な品種構成により長期間楽しめます。近年人気の出てきた青いクッキングアップル「ブラムリー」はパンチの効いた酸味と香りが特徴で、当町が国内随一の産地となっています。
日本梨の主要品種は9月上旬から「幸水」「豊水」、長野県で育成された「南水」へリレーされます。「南水」は甘味が強く、果汁も多く、冷蔵庫で3カ月も持つという貯蔵性が高いことが売りです。西洋梨の「ラ・フランス」や「ル・レクチェ」は収穫後果実の肩が軟化し、果皮が黄色に染まるまで20日前後追熟する期間が必要です。どちらもとろみが有り、高貴な味と香りで食通好みです。
小布施栗は強酸性の松川の度重なる氾濫で形成された水はけの良い扇状地で栽培され、大粒で甘く、風味が豊かで果肉が黄色が特徴です。600年の栽培の歴史を持つと伝承され、江戸時代には最高級品を幕府に献上することで品質向上も図られていました。主力品種は「筑波」「銀寄」「岸根」「小布施2号」で9月中旬から10月下旬まで楽しめます。糖質が多くカロリー源になり、ビタミンB・C、食物繊維も多く生活習慣病にも効果的と言われています。旬の時期には香ばしく甘味がぐっと増し、ホクホクの焼き栗も売られています。
早春、前年の秋から栄養を蓄えた根から新芽が萌え出てきます。小布施ではハウス栽培が盛んで春の彼岸過ぎから収穫が本格化しピークは4月上旬です。カロチンやビタミンを多く含み、穂先には毛細血管を丈夫にするルチンが多く、動脈硬化予防に良いとのことです。
なすは生でも、煮ても、焼いても、漬けても、油炒めでもと料理適性が極めて広く、特に丸なすはお盆のお供えや、信州郷土料理の代表格「おやき」の具の必需品となっています。中でも「小布施丸なす」は平成19年度に信州伝統野菜に認定され、栽培は難しいが、肉質が硬く、煮崩れしにくい食材として高級料理店からも注目されています。
四季を通じ様々な花が生産されています。5月は香り豊かな「ライラック」、6月は長い花穂の「エレムルス」、7月~8月はパステルブルーの「トルコギキョウ」、9月はフェルト状の銀白色の葉が特徴の「ダステイミラー」、冬場には耐寒性のある「ユーフォルビア」が楽しめます。